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movie : デンジャラス・ラン [Tea Break /映画、本などの私的感想]

予告がおもしろそうでしたので行ってみました。
が、正直、予告とはだいぶイメージが違いましたね。予告だと、世界各国の組織に追われる男を守って32時間逃げ回る、という、かなりスピーディーで派手なアクションがあるのかなー、という感じだったのですが。悪い意味ではなく、地味な感じです。地に足がついた感じというのか、個人的にはおもしろく見ました。
お話としては、舞台は南アフリカ。主人公はまだ新米の若いCIAのエージェントで、まだ派手な仕事はさせてもらえず、いつ使われるかもわからない「隠れ家」の維持管理を、「客室係」として延々としているだけ(この時は南アフリカで丸一年)。そこへ初めて連絡が入り、一人の男が連行されてくる。組織を裏切った元CIAの凄腕のエージェントで、その隠れ家でかつての仲間からの尋問を受けることになるのですが、その「隠れ家」が謎の組織に急襲され、尋問に来ていたCIAのチームは皆殺しにされて、主人公は連れてこられた「客」と一緒に逃げることになる。しかし、この二人はバディ的なイメージではなく、主人公は「客」を拘束したまま仲間と合流しなければならず、「客」の方はもちろん主人公から逃げようとする。謎の組織は襲ってくる、と中盤くらいまでは三つどもえな感じでしょうか。
原題は「SAFE HOUSE」で「隠れ家」ですので、本来外にもれることはなく、安全な場所のはずが、襲われたことで内部に敵がいることがわかる。しかし命令を受けた主人公は、とにかく「客」を新しい隠れ家へ連れて行こうとする。その時間が32時間なのかな。
全体の緊張感がほどよい感じで、最後まで時間を考えずに楽しめました。まあ、誰が敵かというのはわかりやすいところですし、アクションなどもMIのシリーズみたいな、おおおっ、すげーっ! という感じの派手さはないのですが、うーん、なんだろうな…、この若いCIAの主人公と熟練の元CIAの裏切り者、この二人の関係がどうなっていくのか、というところが興味を引っ張られたところでしょうか。最後まで見終わってみると、かつての先輩とともに生死を切り抜けていくうちに、次第に自分の仕事や将来について真剣に考え、悩み、組織に対しての自分のスタンスをはかり、自分の行き方を決めていく若きCIAエージェントの成長の物語、みたいな、そんな印象でした。
ラストシーンがとても好きです。アメリカ映画にしては最後がすぱっと終わったというか、若いエージェントが何か乗り越えたあとのほろ苦さというのか。
ストーリーとかアクションとかキャラクターとかに何か斬新さがあるわけではなく、スケールとか迫力とかも、すげー、おもしろいっ! と叫ぶような作品ではないのですが、しみじみおもしろい感じのよい作品だと思います。機会がありましたら、ぜひとも。

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